沖縄でZEH,GX志向型住宅を建てるメリットとは

沖縄でZEH、GX志向型住宅を建てるメリット

ZEHとGX志向型住宅の違い

沖縄の木造住宅の一級建築事務所ハルモデザインです。当社は、これまでに木造ZEH住宅を多く新築してきました。これからも増え続けるであろう、高性能住宅のZEH住宅やGX志向型住宅について説明していきます。

ZEH(ネット・ゼロ・エネルギー・ハウス)とGX志向型住宅は、いずれも持続可能な未来を目指す住宅ですが、焦点が異なります。

ZEHは「省エネ」「断熱」「創エネ」の3要素を軸に、住宅の年間一次エネルギー消費量をゼロにすることを目指します。高断熱な外皮性能や高効率な設備、太陽光発電などを活用し、環境負荷を減らすことが主目的です。

一方、GX志向型住宅は、住宅のデジタル化・スマート化を推進する概念です。IoT機器やHEMS(ホームエネルギーマネジメントシステム)を導入し、居住者の生活データを活用して快適性や安全性、利便性を向上させます。AIによる自動制御や遠隔操作など、暮らしの質を高める技術が中心です。

つまり、ZEHは「エネルギーの自立・環境性能」に重点を置き、GX志向型住宅は「暮らしのスマート化・利便性向上」に重点を置いています。両者を融合することで、環
境にも人にも優しい次世代住宅が実現します。

ZEHとGX志向型住宅の違い

ZEH新基準を2027年に予定

経済産業省からの発表では、2027年4月より現行のZEH基準が引き上げられ、新たに「GX ZEH」が定義される予定です。
この新基準では、従来のZEH基準から断熱性能が格段に引き上げられ、蓄電池などの設備導入が必須になります。

国が策定したロードマップでは、2030年以降の新築住宅はZEH住宅が標準、新築戸建ての6割に太陽光発電設備を導入」することを目標に掲げています。
昨今の光熱費の上昇や資産価値の維持の観点からも、ZEH住宅はこれからのスタンダードとなるでしょう。

電気代比較

数多くのメリットがあるZEH・GX志向型住宅

①省エネルギーで年間の光熱費を削減できる

断熱性の高い木造ZEH・GX住宅ではエアコンの効率が良く1台のエアコンで全館空調することも可能です。
また、太陽光発電により自家消費分を削減しながら売電収入を得られます。

当社で建てた木造ZEH住宅では3LDKマンション(70㎡)で夏場の電気・ガス料金の合計が2.6万円だった方が4LDK+吹き抜け(120㎡)のZEH、オール電化住宅に移られたところ、電気料金が1.1万円になった事例があります。
沖縄では、太陽光発電6KWで夏季の発電料金は約1万円ですので、夏場の電気料金を実質ほぼ0円にすることができます。
近年の光熱費の高騰により家計に負担がかかるリスクを減らすために、太陽光発電や蓄電池の設置はこれからの住宅に欠かせない設備になっていくでしょう。

温度差が少なく、健康快適に過ごせる

➁温度差が少なく、健康快適に過ごせる

家を魔法瓶のように断熱材で包みこむ高性能木造住宅は、家の上下階の温度差が小さく、少しの冷暖房エネルギーで夏場は涼しく冬も暖かく快適に過ごせます。

「日本サスティナブル建築協会」によれば、高断熱にして家中の温度差を少なくすることで、ヒートショック、高血圧、循環器疾患、熱中症を予防し、身体活動を活性化することで健康で快適にすごせるとの調査結果を発表しています。

災害時の対応力が高い

③災害時の対応力が高い

台風等の災害が多い沖縄ではいつ停電が起こるか分かりません。そのような時でも太陽光発電の電力を自宅で使うことができますし、さらに蓄電池があれば夜間でも使用できます。

また断水時でもエコキュートに溜めた温水は3日間分ほどのお風呂用の湯水や飲料として使えます。
ZEH、GX志向型住宅は、インフラが分断されてもオフグリッドで自立して生活できる、いざという時にとても頼りになる住まいです。

金利が安くなる

④金利が安くなる

ZEH、GX住宅にすることで、金利の優遇が受けられるメリットがあります。
住宅金融公庫では「フラット35」S(ZEH)という商品をだしており、当初5年間が0.75%引き下げ、長期優良住宅の場合、当初5年間年1.0%の金利引下げになります。参考:フラット35S(ZEH)

https://www.flat35.com/loan/lineup/flat35s_zeh/index.html

また琉球銀行のZEH専用住宅ローンでは当初5年間は0.5%の固定金利が適用されるキャンペーンを実施中です。弊社も琉球銀行のZEPパートナーですので是非お問い合わせくださいませ。

https://www.ryugin.co.jp/kariru/jutaku_loan/zehloan/

住宅ローン減税や補助金等の支援策

⑤住宅ローン減税や補助金等の支援策

今回の税制改正によって、省エネ住宅では住宅ローン控除の限度額が3000万円に対し「ZEH、GX」住宅では3500万円になり、借り入れ上限額が引き下げとなる予定でしたが、「子育て世帯・若者夫婦世帯」が入居する場合は4500万円が上限になり、控除金額が90万円増額になります。また、贈与税は最大1000万円までの贈与が非課税になります。2026年のみらいエコ住宅支援事業ではGX志向型住宅は110万円、ZEH住宅では35万円の補助金を受けることができます。

ハルモデザインでは2025年度に160万円のGX志向型住宅2件の補助金を受けました。その他にも様々な補助金がありますが、近年ではZEH水準か長期優良住宅が補助金の対象となっており、省エネ住宅へのシフトはこれからも進んでいくと思われます。

沖縄は全国の中でZEH、GX志向型住宅をコスパよく建てられる地域

沖縄は全国の中でZEH、GX志向型住宅をコスパよく建てられる地域

全国の中で沖縄は冬がない亜熱帯気候ということで「8地域」に分類されています。
この全国の中で唯一「8地域」には外皮平均熱貫流率(UA値)の基準がなく、ZEH基準の外皮性能を満たしやすいことに加え、年間に使う世帯エネルギー量も関東の60%程度とかなり抑えられています。つまり、沖縄はZEHに必要な創エネ設備の太陽光パネルの面積が少なくて済みます。

当社で約30坪の木造住宅では4.5KW程度でZEHの認定がとれています。
全国の中でもっともコストパフォーマンスよくZEH認証を受けることができると言えるでしょう。

耐震等級3
耐震等級3と高気密高断熱の高性能な構造体を採用

耐震等級3と高気密高断熱の高性能な構造体を採用

沖縄ではUA値の設定が無く、太陽光パネルを載せれば「ZEH」認証をとることは難しくはありません。しかし、温熱環境を整えることによる快適性や冷暖房の消費電力を抑えるには、高気密高断熱施工が不可欠です。ハルモデザインでは、高強度で耐久性に優れた耐震等級3の構造体、ウレタン吹付により、UA値(外皮平均熱還流率)0.5、C値(隙間相当面積)0.5以下の高気密高断熱施工を標準仕様にしています。

住環境性能

光・風・パッシブエネルギーを活かすプランニングが大切

快適性と省エネ性能を両立した木造ZEH住宅を建てるには、パッシブエネルギーを活かしたプランニングが不可欠です。
自然の力を最大限に利用することで、エネルギー消費を抑えながら快適な住環境を実現できます。

地域の卓越風を活かした窓配置により、自然換気を促進し、室内の熱を効率よく排出できます。また、日中の照明使用を減らすために、自然光を取り入れる窓配置や吹き抜けが有効です。

夏は構造体の中の遮熱シートや庇・植栽で日射遮蔽することで、冷暖房エネルギーを削減できます。また、高断熱高気密の外皮性能は、外気の影響を受けにくくし、室内の温度を一定に保ちながら冷暖房負荷を軽減します。 ハルモデザインでは、お客様の理想の暮らしや周囲の環境に合わせて、これらの対策とプランニングが効果的に機能するように設計を進めています。

日中売電グラフ

太陽光パネルの初期費用と回収年数

沖縄での太陽光発電の相場は6KWで140万円から180万円くらいが相場です。弊社が建設した木造ZEH住宅の実例では毎月の電気代が平均して1万円くらいです。その内4000円は太陽光の自家発電でまかなわれています。売電金額は月平均7000円くらいですので160万円の太陽光発電設備を導入したとすると、約12年で元がとれる計算になります。

太陽光発電の保証が25年ありますので、元が取れた後の13年間×年間太陽光発電金額13.2万円=171万円の収益になります。
月々の電気代が抑えられ、将来の収入にできる太陽光発電は大きなメリットといえます。

ライフサイクルコスト

ZEH、GX志向型住宅のライフサイクルコストとは

「ライフサイクルコスト」(住宅ローン=建築時の費用と生涯にかかる光熱費とメンテナンス費用の合計)を建築当初から想定し、毎月の生活の収支が合うか事前に検討することをおすすめします。

例えば、建築費用2500万で毎月の光熱費(ガス代含む)が2.5万円の家では、35年間で1050万円、合計で3550万円になります。また太陽光搭載の高性能ZEH住宅は建築費用が3000万で、売電代金を引いた光熱費(オール電化)が月5000円(沖縄実績値)で35年間で210万円、合計3210万円になり差額は340万円にもなります。(年間で9.7万円、月間では8千円の差)ZEH、GX志向型住宅は耐久性と優れた住環境性能を備えており、3世代で50年以上住むことができます。長期にわたり快適で月々の光熱費が安く、将来の電気代の高騰にも備えた省エネ住宅に住む安心感は大きなメリットです。

HEMS,IOTの活用

電気自動車 HEMS IOTの活用

ZEH住宅では、電気自動車(EV)、HEMS、IoTを組み合わせることで、エネルギーの自給自足、快適性、災害時の備えを高めるスマートな暮らしが実現できます。
電気自動車(EV)とZEHの連携では、V2H(Vehicle to Home)により、EVに蓄えた電力を家庭に供給可能。

太陽光発電の余剰電力をEVに充電し、夜間や停電時に家庭で使用できます。
災害時の非常用電源としても活用可能。家庭用蓄電池よりも出力が大きく、複数の家電を同時に使用できます。

HEMS(ホームエネルギーマネジメントシステム)の役割はエネルギーの「見える化」です。家庭内の電力使用状況をリアルタイムで把握。エアコン・照明・給湯器などを最適に制御し、無駄な消費を削減できます。
HEMSがあることで、エネルギーの使用量を抑え、太陽光発電などの創エネとバランスを取ります。GX志向型住宅では導入が必須です。

HEMSと連携したIoT家電により、外出先からの遠隔操作(例:お風呂の湯張り、鍵の施錠)や自動制御が可能になります。
センサーやAIとの連携で、室温や在宅状況に応じた最適な運転が実現。IoTの活用でZEHの効率を高め、使うエネルギーを抑えながら、光熱費を削減できるスマートハウスになります。

ZEH、GX志向型住宅に対応した工務店の見つけ方

ZEH、GX志向型住宅に対応した工務店の見つけ方

ZEH、GX志向型住宅は、デザイン・構造・温熱環境をバランスよく設計するノウハウが必要です。また、高耐久の木構造や高気密高断熱施工、湿害対策には現場で培われた経験と施工技術が不可欠です。
ハルモデザインは、一級建築士事務所で一般建設業許可を持つ、「アーキテクトビルダー」ですので、設計と施工の両方をワンストップで対応いたします。

施主様の理想やライフスタイルに合わせたプランニングで、設計段階から施工現場まで一貫した品質管理が実現します。特にGX志向型住宅では、再生可能エネルギーの活用や、V2H(Vehicle to Home)IOTなどの先進技術の導入が求められるため、設計者と施工者が密に連携できる体制が重要です。

当社では、断熱・気密性能を高めるための断熱工法や高性能サッシの採用、遮熱Low-Eガラスの標準装備など、沖縄の高温多湿な気候に適した仕様を熟知しており、快適で省エネ性の高い住環境を提供しています。また、素材選定においても、健康と環境に配慮した自然素材を積極的に取り入れ、長期的な住まいの安心と持続可能性を追求しています。

ZEH補助金やGX住宅支援制度の申請等、複雑な手続きも代行可能です。2024年度は受注させて頂いた住宅の75%をZEHで建設しており、経済産業省のZEHビルダー評価制度では、最高等級の6星を取得。
設計・施工・補助金申請までを一括して任せられる体制を整えております。

ZEH、GX志向型住宅の建築実績

ZEH、GX志向型住宅の事例 オフグリッドハウス

光熱費を含めたライフサイクルコストや防災、環境への影響など社会と暮らしのリテラシーの高いお施主様。お子様が誕生し、理想の住まいの住まいを模索しておられた所、高気密高断熱で空調効率が良く、居住性に優れた木造ZEH住宅を選択されました。6KWの太陽光発電を搭載し、昼間に発電した電気を購入された軽の電気自動車に繋いで「V2H」で夜間に電力を家に供給すれば、蓄電池がなくても災害時には自立したオフグリッドシステムで数日間過ごす事が可能です。

外観はブラックのサイディングを母屋に使い、張り出した下屋と軒天部分には木のテクスチャーを配して、ZEH住宅の高性能でスマートなイメージとナチュラルで柔らかい質感をデザインに取り入れました。
内部は大きな吹き抜けを中心に、ダイニングカウンターや和室、2階のライブラリーが取り囲む構成。開放感はもちろん、家族それぞれの居場所をつくりながら、緩やかに繋がる一体感のある空間になりました。

定期点検の際に、以前の住まいとZEH住宅の新居の変化をお伺いしたところ、「電気代は年平均で月1万円、売電は月7000円、軽自動車の充電は、昼間の太陽光発電で充電しています。」「以前の住宅では光熱費が2万程度、軽自動車のガソリン代は月7000円ほどかかっていました。現在は、売電を入れると実質3000円程度で、電気自動車への充電には費用がかかりませんので、家計の光熱費は大きく減りとても助かっています。」
「また、大きな吹き抜けのある20帖のLDKをエアコン一台で冷房できることに驚きました。1・2階の温度ムラも少なくとても快適です。」
「今年来たブーメラン台風では、周辺の住宅は数日電気が来ていないようでしたが、我が家は昼間太陽光の自立発電が使えたのでとくに不便はありませんでした。ZEH住宅は災害時に役に立つことがよくわかりました。」
とおっしゃっていました。ZEH住宅のメリットを暮らしの中でご体感されている様子で、建設させて頂いた私たちにもとても参考になるお話しでした。

沖縄の未来と暮らしを変えるZEH、GX志向型住宅

沖縄の未来と暮らしを変えるZEH、GX志向型住宅

沖縄の美しい自然と豊かな文化を次世代へとつなぐために、私たちの暮らし方そのものを見直す時が来ています。高温多湿な気候、頻発する台風、そしてエネルギー価格の高騰。これらの課題に立ち向かう鍵となるのが、ZEH、GX志向型住宅です。ハルモデザインは、UA値は0.5、C値も0.5以下の高気密高断熱が標準仕様です。太陽光発電設備を載せればZEH住宅に、HEMSと蓄電池も併せて導入すればGX志向型住宅になります。

何より光熱費が大きく下がることで、住宅ローンの負担も軽減され暮らしにゆとりが生まれます。家族が快適に健康に暮らせる、環境に優しい住まいづくりが、沖縄の未来を変える第一歩になるでしょう。

ZEH、GX志向型住宅の新築に興味がある方は、当社までお気軽にご相談、お問合せください。

一級建築士事務所 HARMO design(ハルモデザイン)
一級建築士/一級施工管理技士 代表 岸田 匡史(きしだ まさふみ)
TEL:098-996-4810  (営業時間:08:30~18:00)
901-0241 沖縄県豊見城市豊見城574-20 がじゅまるビルヂング102
建築士事務所登録番号 沖縄県知事登録 第192-3533号
一般建設業許可番号 沖縄県知事 許可(般-5)第14926号

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ハルモデザイン、ホームページ担当
自分もハルモデザインの施主として、注文住宅の建築実績あり。
自身の経験を活かし。これから家づくりをするお客様へ木造住宅の良さを発信中。

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