沖縄でZEH住宅を建てるためには

ZEH住宅にするメリット

ZEH(ゼッチ)住宅とはNet Zero Energy House(ネット・ゼロ・エネルギー・ハウス)」の略語で環境にやさしい次世代の住宅です。「断熱」「省エネ」「創エネ」の3つの効果を取り入れることによって、家庭で使用する年間の「消費エネルギー」量を0(ゼロ)以下にする住宅です。

参考:経済産業省 資源エネルギー庁 知っておきたいエネルギーの基礎用語 ~新しい省エネの家「ZEH」https://www.enecho.meti.go.jp/about/special/johoteikyo/zeh.html

ZEH住宅にすることでこどもエコすまい等の補助金が受けられることもあり普及が進んできていますが、その他にもたくさんのメリットがあります。

  1. 省エネルギーで年間の光熱費を削減できる
  2. 温度差が少なく、健康快適に過ごせる
  3. 災害時の対応力が高い
  4. 金利が安くなる
  5. 住宅ローン減税や補助金等の支援策
  6. 沖縄は全国の中でZEH住宅をコスパよく建てやすい地域

①省エネルギーで年間の光熱費を削減できる

ZEH住宅にするとどのくらい電気代が下がるのでしょうか?
断熱性の高いZEH住宅ではエアコンの効きが良く1台のエアコンで全館空調することも可能です。

またオール電化とセットとする事でガス代がかからず、基本料金+使用した分の電気代から10%の割引があります。その上で太陽光発電により自家消費分を削減しながら売電収入を得られます。

住宅の大きさや世帯状況によって差はありますが、当社で建てたZEH住宅では3LDKマンション(70㎡)で夏場の電気・ガス料金の合計が2.6万円だった方が4LDK+吹き抜け(120㎡)のZEH住宅の新居に移られたところ、夏場の電気料金(ガス使用無)が1.1万円になったとの報告がありました。

家の面積が1.7倍になったのに対して電気代が半額以下になった事に大変驚かれていました。

➁温度差が少なく、健康快適に過ごせる

断熱性能の高い省エネ住宅は、夏場は涼しく、冬も暖かく快適に過ごせます。
「日本サスティナブル建築協会」によれば、高断熱にして家中の温度差を少なくすることで
・ヒートショック、高血圧、循環器疾患、熱中症を予防し、身体活動を活性化することで健康で快適にすごせるとの調査結果を発表しています。

参考:「日本サスティナブル建築協会」https://www.jsbc.or.jp/

③災害時の対応力が高い

台風等の災害が多い沖縄ではいつ停電が起こるか分かりません。そのような時でも、太陽光パネルの発電した電力を自宅で使うことができますし、さらに蓄電池があれば夜間でも使用できます。また断水時でもエコキュートに溜めた温水は3日間分ほどのシャワーや飲料として使えます。
ZEH住宅はいざという時にとても頼りになる住まいです。

④金利が安くなる

ZEH住宅にすることで、金利の優遇が受けられるメリットがあります。
住宅金融公庫では「フラット35」S(ZEH)という商品をだしており、当初5年間が0.5%引き下げ、5~10年が0.25%引き下げを受ける事が出来ます。

参考:フラット35 S (ZEH)https://www.flat35.com/loan/flat35s_zeh/index.html

また琉球銀行のZEH専用住宅ローンでは当初5年間は0.5%の固定金利が適用されるキャンペーンを実施中です。弊社も琉球銀行のZEPパートナーですので是非お問い合わせくださいませ。

参考:琉球銀行 ZEH(ゼッチ)専用住宅ローン https://www.ryugin.co.jp/kariru/jutaku_loan/zehloan/

⑤住宅ローン減税や補助金等の支援策

2024年1月から住宅ローン減税を受けるには省エネ基準へに適合する必要があります。一般省エネ住宅では住宅ローン控除の限度額が3000万円に対し「ZEH」住宅では3500万円に増額されます。

また、贈与税は最大1000万円までの贈与が非課税になります。2023年のこどもみらい住宅支援事業ではZEH水準の住宅に対して100万円の補助金を受けることができます(予算上限に達し次第終了)

その他にも様々な補助金がありますが、近年ではZEH水準か長期優良住宅が補助金の対象となっており、省エネ住宅へのシフトはこれからも進んでいくと思われます。

⑥沖縄は全国の中でZEHをコスパよく建てやすい地域

全国の中で沖縄は冬がない亜熱帯気候ということで「8地域」に分類されています。
この全国の中で唯一「8地域」には外皮平均熱貫流率(UA値)の基準がなく、ZEH基準の外皮性能を満たしやすいことに加え、年間に使う世帯エネルギー量も関東の60%程度とかなり抑えられています。つまり、沖縄はZEHに必要な創エネ設備の太陽光パネルの面積が少なくて済みます。

当社で約30坪の住宅では5KW程度でZEHの認定がとれています。
全国の中でもっともコストパフォーマンスよくZEH認定を受けることができると言えるでしょう。

⑦沖縄の美しい自然を残すために私たちにできること

家は建てることがゴールではありません。そこで住み続け命を繋いでいく事が私たちの使命ではないでしょうか。今のような快適な家がなかった先人達は暑さ寒さを耐えしのぎながら今の沖縄の自然を残してくれました。開発が行き過ぎたところもありますが、今だ多くの人を魅了する美しい島です。

私たちにできることは、未来の子供達の為に持続可能でサスティナブルな社会を創ることだと思います。再生可能エネルギーを導入することにより、年間の一次エネルギー使用量を0にするZEH住宅を選択することは沖縄の環境を守る一歩になるのではないでしょうか。

続いて、ZEH住宅を建てるためのステップを説明していきます。

経済産業省 資源エネルギー庁のHPで、ZEH(ネット・ゼロ・エネルギー・ハウス)に関する情報公開について、詳細が見えます。

STEP1:プランニングと環境計画をトータルでデザインする

HARMO designでは、それぞれの環境に合わせて、まず一次エネルギーを使わない自然の通風などによる快適な住宅をプランニングします。その上で、できるだけエネルギーロスをしない高い環境性能をもつ躯体をつくり、効率的な空調機器を使用した際にご家庭で使用される一次エネルギーを省エネ計算プログラムで算出し、目標数値を設定します。目標数値で必要な太陽光パネルの大きさを決定し、ご家庭で使うエネルギーをトータルでゼロにします。

STEP2:遮熱・断熱を強化し環境性能を高めます

1.空気を循環させる通気工法

沖縄は年中湿度が高く、壁内の空気を循環させないとカビが生える原因になります。通気工法では躯体と外壁の間に18㎜の通気層を設け、自然の風の対流により常時換気します。外部や室内で発生した湿気を外部にすみやかに排出することで、壁の中の木材の適切な乾燥状態を保ち躯体の耐久性を高めます。また通気層による遮熱効果により、外気温の影響を少ない省エネで安定した室内環境をつくります。

亜熱帯の家屋は古来から高床式になっています。これは、鼠やシロアリの被害から建物をまもり、湿気を溜めないように床の通気を良くすることで、木材の腐食を防ぐと共に風が通る快適なすまいとしているのです。現代でも発想はまったく同じですが、シロアリから家を守るため土間コンクリートを床下全面に打つ工法ベタ基礎となっています。建物の荷重も均等に分散されるので、軟弱地盤でもRCのように杭を打つケースはまれです。さらに土台の下に全周通気パッキンを設けることで、風の向きに関係なく常に床下を換気することができます。土台を腐食からまもり、水分が好きなシロアリを遠ざける先人の知恵を現代の技術でさらに進化させた木造住宅です。

2.遮熱により日射をカット

屋根

夏場の車の中を思い出してください。熱が溜まった車内、ガラスはパネルヒーターのように熱くなり、常に差し込む直射日光で冷房がきくまでかなりの時間がかかった経験があるかと思います。住宅も全く同じです。容積が大きい分、空調エネルギーと時間はさらにかかります。これを避けるには、日射をシャットアウトすること、風が通る家にすることが重要です。さらに野地裏に断熱材(スタイロフォーム50㎜)とその間に通気層を設けることで、屋根からの熱の侵入をシャットアウトしています。また、屋根断熱では小屋裏をロフトとして収納や部屋として有効に使うことができます。

軒・庇

沖縄の古民家には、アマハジ(雨端)という縁側空間があります。この場所は、玄関でもあり、客をもてなしたり、くつろいだり様々な使いかたができる多目的な半屋外空間でした。環境計画からみると、この軒によって直射日光が室内に入り込まず、また雨が木の軸組にかかるのをさけるようになっています。現代版アマハジをつくったり、花ブロックや木のルーバーで目隠しをしながら風を通したり、快適で豊かな家を創る為の様々なご提案を致します。

キューブ型のデザインや条件により効果的な庇をかけられない窓もあります。そんな時は、Low-Eガラスの出番です。特殊金属膜効果で、室内の明るさはそのままに、夏の強い日差しを約60%カットし、冷房効果を高めます。また紫外線も80%カットしますので、人体や建材の日焼けを大幅に軽減してくれる優れ物です。

3.断熱により冷房効率を向上

屋根・壁・窓

クーラーボックスに入っている氷は何時間でも溶けません。これは、周囲に断熱材が入っているためです。建物・住宅も断熱材を入れなければ、冷房の効きも悪くなり、寒い冬場を過ごさなければなりません。沖縄県は年間の平均気温が高いのでZEH基準として断熱性能の指定はありませんが、冷房効率をあげ、冬場暖かく過ごして頂くために天井にスタイロフォーム50㎜、壁に高性能グラスウール100㎜を充填、さらにサッシに複層ガラスを使用していますので、年間通して快適な環境で過ごして頂けます。

STEP3:省エネ機器を導入します

HEMS(Home Energy Management System)

HEMSとは家庭で使うエネルギーを節約するための管理システムです。HEMSを設置したZEHの住宅では、HEMSによって、きめ細やかな電気の使用量が把握でき、省エネ目標の設定も可能で、家電・住宅設備を自動制御することも可能です。2016年に電力小売り自由化が実施されました。これにより、電力会社から、さまざまな時間帯別料金メニューを選択できるようになります。今後設置が進むスマートメーターとHEMSが連携することで、電力料金が安い時間帯に合わせたおトクな電気の使い方や、電力の受給状況に合わせた自動制御など、無理がない節電が可能になります。HEMSで家計にも環境にもやさしい暮らしを始められます。

オール電化(IHコンロ・エコキュート)

オール電化とはガスをまったく使用せず、住宅設備を全て電気によって動かすことです。メリットとしてまず挙げられるのは、ガス代が無くなり電気に一本化されることによる光熱費の削減です。ガス代がひと月6000円を超えるご家庭ではその恩恵はより多く得られるでしょう。また、沖縄電力の場合、夜間の電気代が1kWhあたり28.66円に下がるので、エコキュートのように夜間のうちにお湯を沸かし貯めておくシステムを導入することで、安くお湯が使えるようになり、光熱費の削減につながります。

ガスコンロから火を使わないIHクッキングヒーターに変更することによる、安全性の向上も忘れてはいけないメリットのひとつです。その他にも、ガス漏れの危険性などが無くなりますので、小さいお子様のいるご家庭や、高齢者の方にも安心です。加えて太陽光発電とオール電化を同時に設置した場合、お互いのデメリットをお互いが補いあうという利点がでてきます。太陽光が発電した電気を使うことによって、オール電化の導入によって値上がりした昼間の電気代を使わなくて済みます。オール電化の導入によって1kWhあたりEeホームホリデーで、44.24円以上、Eeホームフラットで46.19円以上まで高くなった電気を買わずに済んでいると思えば、今度は逆に、昼間は太陽光発電で生み出した電気を使うことでとてもお得に感じられるのです。

弊社では導入費用の見積もりから、初期費用回収までの年数、毎月の光熱費のシュミレーションなどお客様をトータルでサポートいたします。

STEP4:太陽のチカラで発電する

太陽光発電システム

私たちの身近にあり、最もクリーンで信頼性の高い発電資源が太陽です。太陽光パネルをはじめ、太陽熱温水器や風力発電なども太陽があってのものです。また、地球環境にもたらす効果は大きく、石油消費を年間784.1L削減、Co2を580.8kg(森林面積5963㎡)削減することになります。ひとつの家でこれだけの効果が期待でき、さらに光熱費の節約にも繋がります。太陽光発電システムは、電力会社と相互にやりとりできる仕組みになっています。発電量が多い昼間は余った電気を電力会社に売ることができ、夜間や雨の日など発電量が十分でない時は必要分を電力会社から自動的に供給。電気を無駄なく使えるから経済的です。

蓄電池

安全・長寿命の「蓄電池」との組み合わせで、突然の災害による停電など、もしもの時も電気を使えて安心です。さらに、太陽光でつくった電気を蓄えることで、より効率よくエネルギーを使うことが出来るので、光熱費の削減も期待できます。現在、電気料金は値上がり傾向にあります。おトクな夜間の電力をためて晩に使いつつ、昼間は太陽光で発電して余った電気を優先的に売電することで、光熱費を大幅に削減することも出来ます。

太陽熱温水器

オール電化を導入しない、初期投資をあまりかけたくないというお客様でもZEH仕様にすることができます。その提案の一つとして、太陽熱温水器があります。沖縄は冬がほとんどないので太陽熱で年中お湯をつくることが出来ます。人数が多くお湯をよく使うご家庭ではかなりメリットがあると思います。初期導入費用もオール電化を導入する費用の半額程度で済みます。デメリットとして、沖縄は台風が多いので、強風で飛ばされることのないような取り付け方をする必要があります。

沖縄でZEH住宅を建てる事で快適な住まいを手に入れることができます

ZEH住宅を建てるためには、4つのSTEPが必要になりますが、どれも快適な家を造るために必要なものです。快適な暮らしと、発電システムで電気代をおさえる設備の導入で、かなり資産価値の高い家を手に入れることができます。

HARMO designでは、木造注文住宅HARMO ZEHというプランを提供しています。ZEH住宅を建てたい方は、ZEH基準の家づくりを知りたい方へ、周知・普及に努めてまいります。ZEH住宅の事なら、是非、当社へご相談ください。

ZEH公表資料

まずはお気軽にご相談ください

初めての家づくりで分からない事が多いと思いますが、お客様に安心していただけるように多くの情報を提供します。まずはお気軽にお問合せください。

一級建築士事務所 HARMO design(ハルモデザイン)
一級建築士/一級施工管理技士 代表 岸田 匡史(きしだ まさふみ)
TEL:098-996-4810  (営業時間:08:30~18:00)
901-0241 沖縄県豊見城市豊見城574-20 がじゅまるビルヂング102
建築士事務所登録番号 沖縄県知事登録 第192-3533号
一般建設業許可番号 沖縄県知事 許可(般-5)第14926号

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ハルモデザイン、ホームページ担当
自分もハルモデザインの施主として、注文住宅の建築実績あり。
自身の経験を活かし。これから家づくりをするお客様へ木造住宅の良さを発信中。

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